甘く見ると痛い目に!補助金の厳しさを取り下げ経験をもとに解説

2021年3月19日

今月公募予定の事業再構築補助金が話題になっています。補助金というと「お得」なイメージを持たれる人が多いと思いますが、実際には補助金を貰うための労力を考えると、決して「お得」とは言えないような。(^_^;)

というのが、私は過去に勤めていた会社の関連会社で、補助金の採択後に経費の検査が厳しくて申請取り下げをした経験があるからです。

この時は、補助金を甘く見ていたために本当に痛い目に遭いました。その経験を備忘録がてら紹介させて頂きます。

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前提:補助金は事業実施後に認められた経費にしか支払われない

最初に補助金の前提について。

補助金は申請して通れば(採択されれば)もらえる・・・と思われがちですが、お金がもらえるのは採択された事業を実施後、経費報告をして認められたものに対してのみです。

更に経費が認められるためには、細かな条件をクリアした上で、それを証明する沢山の資料を提出しなければなりません。

補助金を得るまでの道のりは本当に長く険しいです。((+_+))

イベント出展の補助金の採択から取り下げるまでの経緯

それでは補助金の取り下げた経緯について説明します。

以前、私が勤めていた会社の関連会社では販促に関する補助金に応募しました。補助金の内容は、北海道から東京のイベントに出展に際して出展に関わる経費の一部が補助される、というものでした。

しかし、採択されて経費報告までしたのに取り下げ。理由は、補助金の経費に対する認識の甘さ、にありました。

補助金を甘く見ていた点

関連会社が補助金を甘く見ていた点は、次の通りです。

補助金を甘く見ていた点

①経費が認められるかグレーなものは、担当者に説明をすれば考慮してもらえるだろう。
②イベント出展だけでなく、それに関わる打ち合わせ等の経費も認めてもらえるだろう。
③イベント出展や打ち合わせの際に他の仕事もした場合でも、交通費などの経費は認めてもらえるだろう。
④経費報告資料は補助事業が終わってからまとめて作っても間に合うだろう。

上記のような甘い見通しのもと、イベント出展の出展料の他、イベント出展までに関係者が集まって打ち合わせをした際の移動(北海道から東京への出張)の交通費や日当を報告書にまとめ提出しました。

経費報告提出後、怒涛の修正依頼。。。

しかし、経費報告書の提出後、すぐに補助金の経費検査を行っている中小企業庁の委託機関から怒涛の修正依頼がありました。

甘くなかった点①:経費の検査は中小企業庁の委託先

経費の検査は中小企業庁の委託した機関が請け負っていました。補助金の申請にあたって中小企業庁のバックアップがあったため、経費も相談すれば融通が利くであろうと思っていたら目論見が大外れ!?。委託機関では申請者の個別事情など関係なく機械的に検査をするため、相談出来る余地は一切ありませんでした。(+_+)

甘くなかった点②:イベント打ち合わせの出張は詳細な日報が必要

イベント打ち合わの出張について、打ち合わせの議事録形式の日報を提出していましたが、参加者全員の個々の日報を提出するように指示がありました。更に実際の移動の領収書の時間も日報に合わせて検査され、整合性のないものは認められないとのことでした。具体的には各経費毎に図のようなファイリングで提出します。

また、日報には補助事業以外の仕事も含めた1日のスケジュール、面談であれば時間、相手の氏名や連絡先、面談内容まで記載するように指示がありました。結果、補助事業以外の仕事を兼ねている出張の経費は殆ど認められませんでした。(内容を見て判断されたかと)

甘くなかった点③:出張の成果の数値化が必要

この補助金ではイベント当日の出張だけでなく、事前打ち合わせなどの出張も経費が認められるということで日報を提出しましたが、提出後に日報だけでなく出張の成果の数値化も必要との指示。出張の回数が多いので、出張の有効性の証明に数値化が必要だったのでしょうか。ですが、最終的に取り下げたので数値化はしていません。

甘くなかった点④:細かい指摘が凄い

上記の他にも細かい指摘が沢山ありました。その一部をご紹介すると・・・

  • ホテルの宿泊代金に朝食が含まれている(パック料金)ものがあり、朝食代を差し引くように指示があったので、ホテルに電話をして朝食代がいくらになるのかを教えてもらいました。
  • クレジットカードの支払いについては、補助期間内に決済したものしか認められないため、補助期間内の決済であることを証明するクレジットカード明細と通帳明細の提出を求められました。
  • 電車の運賃は領収書がないので添付をしなかったのですが、全ての乗車履歴(日報)に運賃表を付けるようにとの指示。例えば5人が電車に乗ったら5人分の日報に全て運賃表を付けなければならず、資料の量は膨大になりました。

甘くなかった点⑤:人手が足りない

経費報告書は最初の提出段階で私の他に2人に手伝ってもらい作成。しかしその後の度重なる修正依頼に事務方では対応しきれず、営業メンバーも総出で資料を作成しました。

経費報告だけでこの大変さですが、補助金交付されたら経理処理も大変になります。ですので社内の人手確保や連携は準備しておいた方がよいです。

結局、認められたのはイベント出展料と僅かな出張経費のみ

こうして何度も修正をし気づけば、経費報告の締め切は目前に迫り、更に報告書は百科事典ほどの厚さに。。。

ですが、認められる経費はイベント出展料とイベント前日・当日などの僅かな出張経費のみ、との連絡が委託機関からありました。

この連絡を頂いたのが提出期限ギリギリ(あと数時間・・・)の状態でした。一方、補助される金額は僅かということも判明したので、もう間に合わないということで(心も折れた?)、関連会社は申請を取り下げました。

結論:補助事業には真摯に向き合いましょう

以上が取り下げの経緯です。

補助金の経費検査が厳しいという認識がなく、更には事業が終わってからまとめて報告書を作ればいい、と甘く見ていたことで、苦労が全く報われない結果になりました。また、他の仕事も絡めれば経費が浮く・・・的な発想もあったことで、逆に認定のハードルを上げてしまいました。

この過酷な経験から学んだ補助金のポイントは次の2点です!

補助金のポイント

・認められる経費については、事業の実施前に補助金事務処理マニュアルでしっかり確認しましょう!( `ー´)ノ
・補助事業は「お得」とかではなく真摯に向き合いましょう!( `ー´)ノ

以上、補助金取り下げ事例の紹介でした。